2025年1月6日のTBS「クレイジージャーニー」にて、お馴染みの裏社会ジャーナリストの丸山ゴンザレスさんが登場します!
今回、丸山ゴンザレスさんが訪れるのは、中南米にある国のひとつエルサルバドルにあるセコット刑務所です。
なんと4万人をも収容できるセコット刑務所はラテンアメリカ最大の刑務所であり、囚人収容能力では世界最大級の刑務所の一つとのこと。
エルサルバドルでは少し前まで犯罪大国で有名でしたが、ブケレ大統領がギャング撲滅に踏み切り、7か月かけて5万5千人以上を逮捕したのです。
その結果、2024年6月11日時点では、14,532人の囚人がセコット刑務所に収容されているようです。
そこで筆者が気になったのは下記です👇
1. エルサルバドルのギャングの歴史は?【クレイジージャーニー】
2. エルサルバドルは犯罪激減で治安は良い?【クレイジージャーニー】
調査してまとめてみましたので、興味のある方は一緒に確認していきましょう!
エルサルバドルのギャングの歴史は?【クレイジージャーニー】
エルサルバドルのギャングの歴史は複雑で、内戦、国外からの影響、社会経済的な要因などが絡み合っています。以下にその主要な流れをまとめます。
1. 内戦以前 (20世紀前半):
- エルサルバドルは20世紀を通じて政治的に不安定な時期が多く、貧富の差が激しい社会でした。
- 1932年には農民反乱が発生し、政府による弾圧で多数の死者が出ました。このような社会不安が、後のギャングの土壌となっていきます。
2. 内戦時代 (1980年代):
- 1980年代にエルサルバドル内戦が勃発。左翼ゲリラと政府軍の間で激しい戦闘が繰り広げられました。
- 多くの人々が国外に避難し、特にアメリカ合衆国、特にロサンゼルスに多くのエルサルバドル人が移住しました。
- このロサンゼルスで、エルサルバドルからの移民を中心としたギャング、MS-13 (Mara Salvatrucha) や 18th Street Gang (Barrio 18) が形成されました。
3. 内戦終結後 (1990年代):
- 1992年に内戦が終結しましたが、社会は依然として不安定で、失業や貧困が蔓延していました。
- アメリカで犯罪を犯したギャング構成員がエルサルバドルに強制送還されるようになり、アメリカで組織化されたギャングの文化がエルサルバドルに持ち込まれました。これが、エルサルバドル国内でのギャングの勢力拡大の大きな要因となりました。
- MS-13と18th Street Gangはエルサルバドル国内で勢力を拡大し、麻薬取引、恐喝、殺人などの犯罪行為を繰り返すようになりました。
4. 21世紀以降:
- 2000年代以降、エルサルバドルは世界で最も殺人発生率の高い国の一つとなりました。MS-13と18th Street Gangの抗争が激化し、一般市民も巻き込まれる事件が多発しました。
- 政府はギャング対策として様々な政策を打ち出しましたが、効果は限定的でした。
- 2010年代には、一時的にギャング間の休戦が成立し、殺人件数が減少する時期もありましたが、その後再び増加に転じました。
5. ブケレ大統領の強硬策 (2019年以降):
- 2019年に就任したナジブ・ブケレ大統領は、ギャング撲滅を最優先課題として掲げ、強硬策を推進しました。
- 2022年3月には「例外体制」を導入し、大規模な逮捕作戦を展開。数万人のギャング構成員が逮捕されました。
- この強硬策により、殺人件数は劇的に減少しましたが、人権侵害の懸念も指摘されています。
重要なポイント:
- エルサルバドルのギャングの歴史は、内戦、国外からの影響、社会経済的な要因が複雑に絡み合って形成されたものです。
- MS-13と18th Street Gangは、エルサルバドルにおける主要なギャング組織であり、長年にわたり犯罪行為を繰り返してきました。
- ブケレ大統領の強硬策は、治安改善に一定の効果を上げているものの、人権問題など課題も残しています。
エルサルバドルのギャング問題は、単なる犯罪の問題ではなく、社会全体に根深く影響を及ぼしている問題です。
犯罪を犯してしまうギャングを短期間で一気に取り締まり、治安を最優先としたこのブケレ大統領のリーダーシップとその勇気は大きく評価されるべき功績かと思います。
一方で、ギャングの人たちも誰一人としてギャングになりたくてなった訳ではないと思います。
ギャングになる以外の道が環境的にも経済状況的にもなかったのかと想像出来ます。
明らかに貧富の差が生んでしまった産物といっても過言ではありません。
この点をどのように解決していくか、今後のブケレ大統領の動きに注目ですね。
エルサルバドルは犯罪激減で治安は良い?【クレイジージャーニー】
エルサルバドルは近年、犯罪、特に殺人件数が劇的に減少しており、治安は以前に比べて大幅に改善しています。外務省の海外安全ホームページでも、以前に比べて危険レベルが引き下げられている地域があります。しかし、「治安が良い」と一概に言い切るには、いくつかの注意点があります。
治安が改善した主な理由
- ブケレ大統領の強硬策: 先に記したように、2019年に就任したナジブ・ブケレ大統領は、ギャング撲滅を最優先課題として掲げ、「例外体制」と呼ばれる非常措置を導入しました。これにより、大規模な逮捕作戦が展開され、数万人のギャング構成員が拘束されました。
- ギャングへの徹底的な取り締まり: 主要なギャング組織「マラス」をテロ組織と認定し、徹底的な取り締まりを行いました。
- 刑務所の増設: 逮捕者の急増に対応するため、巨大刑務所(セコット刑務所など)を建設し、収容能力を大幅に拡大しました。詳しくはこちらをご覧ください👇
ポイント
- 「例外体制」の人権問題: 強硬策は人権侵害の懸念も指摘されており、国際的な批判も受けています。令状なしの逮捕や不当な拘束、刑務所内の劣悪な環境などが問題視されています。
- ギャングの潜在的な脅威: ギャング組織が完全に壊滅したわけではなく、潜在的な脅威は依然として存在すると考えられます。
- 地域差: 治安が改善されたとはいえ、地域によっては依然として注意が必要な場所もあります。
旅行する場合の注意点
- 治安は改善傾向にあるものの、油断は禁物です。貴重品の管理や夜間の外出を避けるなど、基本的な防犯対策は怠らないようにしましょう。
- 外務省の海外安全ホームページなどで最新の情報を確認し、危険情報を把握しておくことが重要です。
エルサルバドルのギャングの歴史や治安に関するまとめ
・エルサルバドルのギャングの歴史について、本文にまとめましたのでご参照下さい。
・エルサルバドルは犯罪激減で治安は劇的に良くなったが、ギャング組織が完全に壊滅したわけではなく、潜在的な脅威は依然として存在すると考えられる為、油断は禁物!
いかがだったでしょうか?
エルサルバドルはブケレ大統領の強硬策により、犯罪、特に殺人件数は大幅に減少し、治安は大きく改善しています。しかし、人権問題やギャングの潜在的な脅威など、課題も残っています。「治安が良い」と完全に安心するのではなく、最新の情報を確認し、十分な注意を払うことが大切です。
旅行を検討されている場合は、外務省の海外安全ホームページなどで最新の情報を確認し、安全に旅行できるように準備してくださいね!
それでは、最後までお付き合い頂きまして、ありがとうございました!
コメント