“ミスタープロ野球”として昭和・平成の球界を牽引した長嶋茂雄さん。
その死去の報道が世間に大きな衝撃を与える中、葬儀で喪主を務めたのは長男の一茂さんではなく、意外にも長女の三奈さんでした。
この決定に対し、「なぜ長男の一茂さんが喪主を務めなかったのか?」という疑問が多くのファンやメディアで取り上げられています。
本記事では、その背景にある家族関係やこれまでの経緯、一茂さん自身のコメントなどをもとに、喪主をめぐる“長嶋家の事情”に迫ります。
興味のある方は一緒に確認していきましょう。
長男・長嶋一茂が父・長嶋茂雄の喪主を務めなかった理由は?

喪主は長女ではなく「次女・長嶋三奈さん」に決定
プロ野球巨人軍終身名誉監督・長嶋茂雄さん(89)の訃報が2025年6月3日に公表され、葬儀・告別式は近親者のみで執り行われることとなりました。
注目すべきは、その喪主が長男の一茂さんではなく、次女の長嶋三奈さん(57)であると公式に発表された点です。
一般的に日本の葬儀では故人の配偶者や長男が喪主を務めるケースが多いため、この決定は多くの人々にとって意外なものでした。
実際、長嶋さん逝去の報に接した人々からも「普通は長男が喪主じゃないの?」といった疑問の声が上がっています。
では、なぜ長男の一茂さんが喪主を務めず、三奈さんが喪主となったのでしょうか。
その背景には長嶋家の特殊な家族事情が存在していました。
長嶋家の家族関係と長男・一茂さんの不在の背景

長嶋茂雄さんには4人のご子息(長男:一茂さん、長女:有希さん、次女:三奈さん、次男:正興さん)がいます。
その中で長男である長嶋一茂さんと長嶋家との関係は長年にわたり疎遠であり、メディアでも「長男一茂は絶縁状態、喪主は次女三奈氏」と報じられるほどでした。
一茂さん自身、過去の証言で「もともと長嶋家はバラバラです」と語ったこともあり、父・茂雄さんや妹の三奈さんと事実上の絶縁状態にあったとされています。
実際、ネット上でも「一茂は絶縁されてたけど、さすがに葬儀には出席するかな?」と話題になるほど、一茂さんが長年家族と距離を置いていたことは広く知られていました。
こうした不仲・確執の具体的な原因として、2000年代後半から2010年代にかけての一連のトラブルが挙げられています。
2009年頃、一茂さんが長嶋家の自宅に保管されていた茂雄さんの記念品や愛用品の数々を、父に無断で外部のスポーツミュージアムに売却したと週刊誌で報じられました。
その中には2007年に亡くなった母・亜希子夫人の私物も含まれていたとされ、これに三奈さんが激怒したとも伝えられています。
さらに追い打ちをかけたのが、「長嶋茂雄」という名前の商標権を巡る争いでした。
当時、長嶋茂雄さん関連の資産管理や肖像権管理は三奈さんが社長を務める「オフィス・エヌ」という会社が担っていましたが、商標権の更新切れのタイミングで一茂さん側の個人事務所が「長嶋茂雄」を商標出願・登録してしまったのです。
この行為に対し三奈さんは猛反発し、この出来事が兄妹間の亀裂を決定的なものにしたと報じられています。
こうした経緯から、長嶋家では父・茂雄さんと三奈さん vs. 一茂さんという対立構図が長年続き、家族は分断された状態になっていたのです。
加えて、長嶋家にはもう一つ特筆すべき事情がありました。
茂雄さんは2004年に脳梗塞で倒れ、右半身麻痺と言語障害の後遺症が残りました。2007年に妻・亜希子さんを亡くした後は、茂雄さんの療養生活を支えるために亜希子さんの弟の妻(茂雄さんから見て義理の妹)にあたる親族が身の回りの世話をするようになり、茂雄さんはこの親族に強く依存するようになったといわれます。
一茂さんはこの親族(いわゆる「おばさん」)との間でも資産管理を巡って対立しており、法廷で「Aさん(親族)さえ関与しなければ長嶋家は平穏だった」と証言するなど、家庭内の亀裂を公に示した経緯もありました。
茂雄さん自身も、この親族を現在では「後妻」のように認識しているとの証言も出ています。
このように介護・資産管理を巡る親族間の対立も、一茂さんが父や妹との関係を修復できない一因となっていたようです。
三奈さんが喪主を務めた理由 – 献身的な支えと実績

上記のような確執の結果、長嶋茂雄さんの晩年を最も近くで支えたのは次女の三奈さんでした。
茂雄さんの体調が芳しくない時期には、誰よりも懸命に看病にあたっていたのが三奈さんだったと報じられています。
2004年の脳梗塞発症以降、リハビリや生活面で三奈さんが長期間にわたり父を献身的にサポートしてきたことは、メディアでも度々取り上げられました。
特に母・亜希子さん亡き後は、食事管理からリハビリの付き添いまで三奈さんが父の日常を支えていたと伝えられています。
また、三奈さんは父の「長嶋ブランド」を守り発展させる役割も担ってきました。
前述のように茂雄さん関連の事業や肖像権管理会社「オフィス・エヌ」の代表取締役を務め、父の資産管理や社会的活動を取り仕切っています。
例えば2024年には茂雄さんが新たな記念基金・財団を設立しましたが、その運営を支えたのも三奈さんだったと報じられています。
このように、晩年の茂雄さんに最も寄り添い、公私にわたってサポートしてきたのが三奈さんであったことが、喪主に三奈さんが選ばれた大きな理由と考えられます。
近年の葬儀事情では「故人と生活を最も共にし、介護などに尽力した家族が喪主を務めるケース」が増えているとも指摘されており、長嶋家の場合もそうした事情が反映されたのかもしれません。
法律上、喪主を務める順番に決まりはなく、あくまで故人の意思や遺族の話し合いによって決定されます。
長嶋茂雄さんご本人や家族の意向として、長男ではなく三奈さんが喪主を務めることに自然な合意があった可能性が高いといえるでしょう。
長男・一茂さんのコメントと葬儀への対応

一方の長男・一茂さんは、近年自ら長嶋家の財産や葬儀に関して距離を置く発言をしていたことも知られています。
2019年放送のフジテレビ系番組『ワイドナショー』では、父・茂雄さんの遺産相続について「俺はもう遺産放棄してる」と明言し、「そういうので揉めたくないので」と理由を説明していました。
実際には法律上、生前に相続放棄はできないためこれは心情の表明ですが、一茂さんは「実家の遺産には関与しない」という意思を繰り返し公言していたのです。
さらに、2018年にはテレビ番組で自身の墓の話題に触れ、「僕は(長嶋家の墓に)入らない。おふくろ(母)の墓がハワイにあるんで、僕もハワイに行こうと思っています」と語っています。
この発言からも、一茂さんが長嶋家の先祖代々の墓や家督から距離を置く考えを持っていたことがうかがえます。
こうした一茂さん本人のコメントは、長嶋家の財産継承や弔事に関して自発的に身を引く姿勢を示したものと言えるでしょう。
では、一茂さんは父の葬儀そのものに参列したのでしょうか。
結論から言えば、一茂さんも葬儀には参列しています。
報道によれば、6月3日午後に長嶋茂雄さんのご遺体が自宅へ運ばれた際、長男の一茂さんと次女の三奈さんが付き添って帰宅し、弔問に訪れた王貞治氏に対して二人揃って深々と頭を下げる場面も見られたといいます。
これは、確執が報じられていた兄妹が父の死に際して同席し、弔問客に対応した象徴的なシーンでした。
葬儀・告別式自体は近親者のみの非公開で執り行われましたが、一茂さんも長男として最低限の役目は果たしたものとみられます。
インターネット上で一部に噂された「葬儀不参加」「喪主を拒否した」といった憶測は事実ではなく、一茂さんは家族として葬儀の場に臨んでいます。
もっとも、喪主という葬儀の取り仕切り役は終始三奈さんが務め、長嶋家における実務面・精神面での後継者が三奈さんであることが改めて示された形です。
長嶋一茂(長男)が長嶋茂雄の喪主を務めなかった理由まとめ
✔ 喪主を務めたのは長男・一茂さんではなく、次女の長嶋三奈さん。
✔ 一茂さんは過去のトラブルから父・茂雄さんや三奈さんと疎遠だった。
✔ 相続放棄を公言するなど、家族から距離を置く姿勢を示していた。
✔ 一方、三奈さんは父の介護や社会的活動を長年支えてきた。
✔ 喪主に関する法的な決まりはなく、実際に支えた人が選ばれる傾向がある。
✔ 葬儀当日は一茂さんも参列し、三奈さんと共に弔問客を迎えていた。
いかがだったでしょうか?
最後までお付き合い頂きまして、ありがとうございました。
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